「床の荷物を持とうとした瞬間、腰にズキッと痛みが走った」
「椅子から立ち上がったら、急に腰が伸びなくなった」
「お盆休みが終わって仕事へ戻った途端、腰を痛めた」
そんな突然の腰痛は、一般的に「ぎっくり腰」と呼ばれています。
ぎっくり腰は正式な病名ではなく、急に起こった強い腰痛を表す通称です。
重い物を持ったときだけでなく、身体をひねったとき、立ち上がったとき、朝起きたときなど、何気ない動作で起こることもあります。
今回は、突然腰を痛めたときにまず何をすればよいのか、やってはいけないこと、医療機関を受診した方がよい症状について解説します。
休み明けに腰を痛めるのはなぜ?
「連休明けだからぎっくり腰になる」と単純に決めることはできません。
ただ、お盆休みや旅行の前後は、普段とは違う身体の使い方が重なりやすい時期です。
- 車や新幹線で長時間座っていた
- 旅行先で普段以上に歩いた
- 重いスーツケースや荷物を持った
- 普段と違う布団やベッドで寝た
- 休み中に身体をほとんど動かさなかった
- 休み明けに急にデスクワークや力仕事へ戻った
こうした状況が重なり、腰・お尻・股関節周辺がこわばった状態で急な動作をすると、腰に痛みが出ることがあります。
夏のぎっくり腰については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
夏のぎっくり腰|冷房・疲労・座りっぱなしによる腰痛について見る
ぎっくり腰になった直後、まずどうする?
1.まず無理な動きを止める
腰に強い痛みが走った直後は、「動かした方がほぐれる」と無理に前屈したり腰をひねったりしないでください。
まずは痛みが比較的少ない姿勢を探します。
立っている方が楽なのか、椅子に座る方が楽なのか、横になった方が楽なのかは人によって異なります。
「正しい姿勢」に無理やり身体を合わせるのではなく、その時点で痛みの少ない姿勢を選びましょう。
2.転倒しないよう安全を確保する
ぎっくり腰では、立ち上がろうとした瞬間に痛みが走り、身体の力が抜けることがあります。
階段や浴室、屋外などで起こった場合は、まず転倒しないことを優先してください。
壁や手すりなど安全に身体を支えられる場所を利用しましょう。
3.楽な姿勢で痛みが落ち着くのを待つ
横になる場合は、仰向けで膝の下へクッションを入れる、横向きで膝を軽く曲げるなど、楽に感じる姿勢を探します。
ただし、「ぎっくり腰だから絶対にこの姿勢」と決まっているわけではありません。
痛みの出方を確認しながら、その方が一番楽に過ごせる姿勢を選びましょう。
ずっと寝たきりにした方がいい?
痛みが非常に強い直後は、一時的に休む必要があります。
しかし、重い病気や神経症状などがなく、少しずつ動けるようになってきた場合は、何日も完全に寝たきりで過ごすことが必ずしも良いとは限りません。
トイレへ行く、室内を少し歩くなど、痛みが大きく悪化しない範囲で日常生活の動きを少しずつ戻していきます。
無理に運動する必要はありませんが、必要以上に身体を固め続けないことも大切です。
もともと座りっぱなしで腰が重くなりやすい方はこちらも参考にしてください。
ぎっくり腰は冷やす?温める?
ぎっくり腰になると、「冷やすのと温めるの、どっち?」とよく聞かれます。
すべての急性腰痛に対して、一律にどちらかだけが正解というわけではありません。
発症直後で強い熱感や腫れを感じ、冷やした方が楽な場合は、タオルで包んだ保冷剤などを短時間利用する方法があります。
反対に、冷やすと腰が強くこわばり、温かくした方が楽に感じる方もいます。
いずれの場合も、氷や保冷剤を直接皮膚へ当てたり、熱いカイロを長時間貼り続けたりするのは避けましょう。
大切なのは「冷却そのもの」「温熱そのもの」で治そうとするのではなく、痛みの状態を確認することです。
ぎっくり腰直後に避けたい5つのこと
1.腰を強く揉む
痛い場所を強く押したり揉んだりすれば早く治るとは限りません。
発症直後に強い刺激を加えると、かえって痛みを強く感じることがあります。
2.勢いをつけてストレッチする
前屈、腰をひねる動作、強く反らす動作などを痛みを我慢して行う必要はありません。
ストレッチは痛みが落ち着き、動ける範囲が増えてから身体の状態に合わせて行います。
3.腰をボキボキ鳴らそうとする
急な腰痛が出ている状態で、自分で腰を強くひねったり、無理に音を鳴らそうとしたりするのは避けましょう。
4.痛みを我慢して重い物を持つ
仕事や家事があるからと、痛みを我慢して荷物を持つと症状が悪化することがあります。
持ち上げ作業はいったん控え、必要な場合は周囲の方へ手伝ってもらいましょう。
5.「いつものぎっくり腰」と決めつける
何度もぎっくり腰を経験している方ほど、「また同じやつ」と自己判断しがちです。
しかし、急な腰痛にはさまざまな原因があります。
いつもと痛み方が違う場合や、腰以外の症状を伴う場合は医療機関での確認が必要です。
ぎっくり腰で仕事へ行ってもいい?
症状の程度と仕事内容によって異なります。
座って行える仕事でも、長時間同じ姿勢を続けると痛みが強くなる場合があります。
一方、重量物を扱う仕事、中腰姿勢が多い仕事、身体をひねる作業などでは腰への負担が大きくなります。
無理に通常業務へ戻すのではなく、可能であれば仕事内容や作業量を一時的に調整しましょう。
腰への負担には、重量物の取り扱いや深い前屈、長時間同じ姿勢などが関係します。
立ち上がるときのコツ
横になった状態から勢いよく腹筋を使って起き上がると、腰へ強い痛みが出る場合があります。
- まず身体を横向きにします。
- 膝を軽く曲げます。
- 両足をベッドや布団の外へ出します。
- 腕で身体を支えながら、上半身を起こします。
- 少し座って痛みを確認してから立ち上がります。
一気に動かず、動作をいくつかに分けることがポイントです。
ぎっくり腰と坐骨神経痛は同じ?
ぎっくり腰では、腰を中心に強い痛みが出ることが多くあります。
一方、お尻から太もも・ふくらはぎ・足先などへ痛みやしびれが広がる場合は、神経が関係している可能性があります。
特に、足に力が入りにくい、歩きにくいといった症状がある場合は注意が必要です。
「いつもの腰痛」と考えず、整形外科で原因を確認しましょう。
この症状があれば整形外科へ
次のような症状がある場合は、整骨院やセルフケアだけで様子を見ず、整形外科などの医療機関へご相談ください。
- 安静にしていても非常に強く痛む
- 時間が経つほど痛みが悪化している
- 発熱を伴っている
- 足に強い痛みやしびれがある
- 足に力が入りにくい
- 歩行が難しい
- 尿が出にくい、尿漏れがある
- 便の異常がある
- 股の周囲の感覚がおかしい
- 転倒や交通事故など強い外力のあとに痛みが出た
特に、急な筋力低下や排尿・排便の異常などを伴う場合は、早急な医療機関受診が必要です。
宝塚市でぎっくり腰・急な腰痛にお悩みの方へ
宝塚げんき鍼灸整骨院では、まず「いつ・どのような動作で痛めたか」を確認します。
腰を曲げた、荷物を持ち上げた、身体をひねった、立ち上がったなど、痛みが出た状況は施術方針を考えるうえで重要です。
さらに、腰の動きだけでなく、お尻や股関節、下肢の状態、しびれや神経症状の有無なども確認します。
医療機関での検査が必要と考えられる症状がある場合は、整形外科などへの受診を優先していただきます。
急性の腰痛で整骨院での施術が適切と考えられる場合は、痛みの程度に合わせて無理のない施術をご提案します。
ぎっくり腰を繰り返している方へ
痛みがなくなると、そのまま普段の生活へ戻り、次にまた腰を痛めるまで何もしないという方も少なくありません。
ぎっくり腰を繰り返している場合は、痛みが落ち着いた後に、長時間の座り姿勢、荷物の持ち方、股関節の動き、仕事での身体の使い方などを見直すことも大切です。
「治ったから終わり」ではなく、次に痛めにくい身体の使い方を考えていきましょう。
まとめ
突然ぎっくり腰になった場合は、まず痛みを我慢して無理に腰を伸ばしたり、強く揉んだりしないようにしましょう。
痛みの少ない姿勢で一度休み、少しずつ動けるようになってきたら、痛みが大きく悪化しない範囲で日常生活の動きを戻していきます。
ただし、強いしびれ、筋力低下、発熱、排尿・排便の異常などがある場合は、単なるぎっくり腰と判断せず、整形外科などの医療機関を受診してください。
宝塚市で急な腰痛・ぎっくり腰にお困りの方は、宝塚げんき鍼灸整骨院までご相談ください。


