「お尻から太ももの裏が痛い」
「ふくらはぎまでビリビリする」
「腰はそれほど痛くないのに、片脚だけしびれる」
このような症状があると、
「これって坐骨神経痛?」
と心配になる方も多いと思います。
坐骨神経痛という言葉はよく知られていますが、実は一つの病気の名前ではありません。
お尻から太もも、ふくらはぎ、足先などへ広がる痛みやしびれを表す症状の総称として使われています。
そのため、「坐骨神経痛があります」というだけでは原因までは分かりません。
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、坐骨神経痛を起こす原因を確認することが大切です。
今回は、坐骨神経痛ではどこに症状が出るのか、腰痛がなくても起こるのか、考えられる原因、セルフケア、医療機関を受診した方がよい症状について解説します。
- そもそも坐骨神経痛とは?
- 坐骨神経痛はどこに症状が出る?
- 痛みだけでなく「しびれ」もあります
- 腰が痛くなくても坐骨神経痛はある?
- 原因① 腰椎椎間板ヘルニア
- 原因② 腰部脊柱管狭窄症
- 「座ると痛い」と「歩くと痛い」は同じではありません
- 坐骨神経痛=骨盤のゆがみではありません
- お尻を強く揉めば治る?
- 坐骨神経痛はストレッチすればいい?
- 完全に安静にした方がいい?
- こんな姿勢で悪化していませんか?
- 腰痛がないから腰は関係ない?
- 脚のしびれなら全部坐骨神経痛?
- まずチェックしてほしい5項目
- 特に注意|脚に力が入りにくくなった場合
- 排尿・排便の異常はすぐ医療機関へ
- ほかにも医療機関を優先したい症状
- 坐骨神経痛はどうやって調べる?
- 宝塚げんき鍼灸整骨院では何を確認する?
- 坐骨神経痛に鍼灸は使える?
- 症状が軽くなったら再発予防も
- 宝塚市・阪急山本駅周辺でお尻から脚のしびれにお悩みの方へ
- まとめ
そもそも坐骨神経痛とは?
坐骨神経は、腰から出た神経がまとまり、お尻から太ももの後ろを通って脚へ向かう非常に太い神経です。
日本整形外科学会では、坐骨神経痛について、殿部から大腿部の後面または外側などへ放散する痛みを呈する症候群の総称と説明しています。
つまり、
「坐骨神経痛=○○という一つの病気」ではありません。
例えば、
- 腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛
- 腰部脊柱管狭窄症による坐骨神経痛
- 腰椎すべり症などによる神経症状
- お尻周辺で神経が刺激される状態
など、さまざまな原因があります。
坐骨神経痛はどこに症状が出る?
坐骨神経痛といっても、全員が同じ場所に痛みやしびれを感じるわけではありません。
主に、
- お尻
- 太ももの後ろ
- 太ももの外側
- ふくらはぎ
- すね
- 足の甲
- 足裏
- 足の指
などに症状が出ることがあります。
「お尻だけ」
「お尻から膝まで」
「ふくらはぎから足先まで」
というように、症状の範囲には個人差があります。
痛みだけでなく「しびれ」もあります
坐骨神経痛では「ズキズキ痛む」だけとは限りません。
患者さんによって表現もさまざまで、
- ビリビリする
- ピリピリする
- 電気が走るような感じ
- ジンジンする
- 脚が重だるい
- 感覚が鈍い
などと表現されることがあります。
「痛くないから大丈夫」とは限らず、感覚が鈍くなっている場合なども神経症状として確認が必要です。
腰が痛くなくても坐骨神経痛はある?
あります。
「坐骨神経痛=必ず腰痛+脚のしびれ」と考える必要はありません。
例えば、
「腰はほとんど気にならないけれど、お尻からふくらはぎが痛い」
「腰痛よりも脚のしびれの方がつらい」
という方もいます。
反対に、腰痛が強くても脚には症状がない方もいます。
そのため、腰だけを見るのではなく、症状がどこまで広がっているかを確認することが重要です。
原因① 腰椎椎間板ヘルニア
坐骨神経痛の原因として代表的なものの一つが、腰椎椎間板ヘルニアです。
背骨の間には、クッションの役割をする椎間板があります。
椎間板の一部が突出し、腰から脚へ向かう神経が刺激されることで、腰・お尻・脚などに痛みやしびれが出ることがあります。
例えば、
- お尻から脚へ痛みが走る
- 長時間座るとつらい
- 前かがみで症状が強くなる
- 咳やくしゃみで脚へ響く
- 片脚にしびれがある
などがみられることがあります。
ただし、症状だけでヘルニアと自己診断することはできません。
また、MRIで椎間板ヘルニアが見つかっても、必ずそれが現在の症状の原因とは限りません。
原因② 腰部脊柱管狭窄症
中高年以降で坐骨神経痛のような脚の症状がある場合、腰部脊柱管狭窄症も原因の一つとして考えられます。
腰部脊柱管狭窄症では、背骨の中にある神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されることで脚の痛みやしびれが出ることがあります。
特に特徴的なのが、
- 立っていると脚がしびれる
- しばらく歩くと脚が痛くなる
- 休むとまた歩ける
- 少し前かがみになると楽
といった症状です。
歩くと症状が出て、しばらく休むと再び歩ける状態を「間欠性跛行」といいます。
「座ると痛い」と「歩くと痛い」は同じではありません
坐骨神経痛を考えるときは、どこが痛いかだけでなく、何をすると症状が出るかも重要です。
長時間座るとつらい
椎間板ヘルニアなど腰椎由来の神経症状でみられることがあります。
立つ・歩くとつらく、座ると楽
腰部脊柱管狭窄症などでみられるパターンがあります。
お尻を圧迫するとつらい
お尻周辺の筋肉や末梢神経などが関係する場合もあります。
ただし、このパターンだけで原因を判断することはできません。
「自分はヘルニア型」「これは狭窄症」とセルフチェックだけで決めつけないようにしましょう。
坐骨神経痛=骨盤のゆがみではありません
坐骨神経痛について、
「骨盤がゆがんで神経を圧迫しています」
と説明されることがあります。
しかし、坐骨神経痛には腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症など医学的に確認が必要な原因が複数あります。
姿勢や身体の使い方、筋肉の緊張などが症状へ影響する場合はありますが、坐骨神経痛の原因をすべて骨盤のゆがみだけで説明することはできません。
まず神経症状の有無や腰椎の状態を確認することが大切です。
お尻を強く揉めば治る?
お尻が痛いと、硬いボールを床に置いてお尻を強く押したり、痛い部分を何度も揉んだりする方もいます。
しかし、坐骨神経痛の原因が腰椎にある場合、痛い場所がお尻だからといって、お尻だけを強く刺激すれば解決するわけではありません。
また、神経が刺激されている状態では、強い圧迫によって症状が増える方もいます。
「痛いほど効く」と考えず、症状が強くなるセルフマッサージは中止してください。
坐骨神経痛はストレッチすればいい?
坐骨神経痛と検索すると、お尻や太もものストレッチが多く紹介されています。
身体を軽く動かして楽になる方もいますが、すべての坐骨神経痛に同じストレッチが適しているわけではありません。
特に、
- 前屈すると脚のしびれが強くなる
- ストレッチすると電気が走る
- しびれの範囲が広がる
という場合は、症状を我慢して伸ばし続けないでください。
神経症状は「伸ばせば伸ばすほど良くなる」というものではありません。
完全に安静にした方がいい?
強い痛みがあると、できるだけ動かない方がよいと思う方もいます。
しかし、重い神経症状や医師から安静を指示されている場合を除き、無理のない範囲で日常の動きを続けられる場合もあります。
例えば、
- 同じ姿勢を長時間続けない
- 痛みが増えない範囲で短時間歩く
- 座りっぱなしなら一度立つ
- 立ちっぱなしなら一度休む
など、その人の症状に合わせて調整します。
「痛いのに無理して運動」も「一日中寝たまま」も、一律に正解ではありません。
こんな姿勢で悪化していませんか?
日常生活で、
- 長時間同じ椅子に座っている
- 車の運転が長い
- 片側に体重をかけて座る
- 柔らかいソファで長時間過ごす
- 中腰作業が続く
といった場面で症状が強くなる方もいます。
「正しい姿勢を一日中キープする」ことより、症状が強くなる姿勢を長時間続けないことを意識してください。
腰痛がないから腰は関係ない?
これもよくある誤解です。
腰椎から出る神経が原因でも、腰よりお尻や脚の症状が目立つことがあります。
そのため、
「腰は痛くないから腰の問題ではない」
とは限りません。
反対に、脚が痛いからすべて腰が原因とも限りません。
股関節、末梢神経、血管など、腰以外の原因でも脚の痛みやしびれが出ることがあります。
脚のしびれなら全部坐骨神経痛?
いいえ。
例えば、膝の外側付近で腓骨神経が圧迫されると、すねの外側から足の甲などにしびれが出たり、足首を上へ持ち上げにくくなったりすることがあります。
また、血管の病気などでも歩行時に脚の痛みが出ることがあります。
つまり、
「脚がしびれる=坐骨神経痛」でもありません。
症状が続く場合は原因を確認することが重要です。
まずチェックしてほしい5項目
お尻から脚へ症状がある方は、次の5つを確認してみてください。
① どこからどこまで?
お尻だけなのか、太もも、ふくらはぎ、足先まで広がっているのか。
② 痛み?しびれ?感覚低下?
単なる重だるさなのか、ビリビリするのか、触った感覚が鈍いのか。
③ 何をすると悪化する?
座る、立つ、歩く、前屈、後屈など、症状が出る動きを確認します。
④ 左右どちら?
片脚だけなのか、両脚なのか。
⑤ 力は入る?
つま先立ちやかかと立ちがしにくい、足首が上がらないなど、筋力低下がないかも重要です。
特に注意|脚に力が入りにくくなった場合
しびれだけでなく、
- 階段で脚が上がりにくい
- つまずくことが増えた
- 足首を上へ持ち上げにくい
- つま先立ちがしにくい
といった筋力低下がある場合は、神経への影響が強くなっている可能性があります。
「痛みはそれほど強くないから大丈夫」と自己判断せず、整形外科での確認をおすすめします。
排尿・排便の異常はすぐ医療機関へ
腰痛や坐骨神経痛に加えて、
- 尿が出にくい
- 尿や便が漏れる
- 股の間・会陰部の感覚がおかしい
- 両脚へ急に強いしびれが出た
- 脚の力が急に落ちた
などがある場合は、整骨院やセルフケアで様子を見る状態ではありません。
神経が強く圧迫されている可能性があるため、速やかに医療機関を受診してください。
日本整形外科学会でも、下肢のしびれや筋力低下、排尿障害などを伴う腰痛では、すみやかな整形外科受診を勧めています。
ほかにも医療機関を優先したい症状
- しびれが日に日に広がっている
- 夜も強く痛んで眠れない
- 発熱を伴う
- 転倒・事故後から症状が出た
- 安静にしていても強く痛む
- 理由のない体重減少など体調変化がある
このような場合も「坐骨神経痛でしょう」で済ませず、原因を確認してください。
坐骨神経痛はどうやって調べる?
医療機関では、症状の範囲、感覚、筋力、反射などを確認し、必要に応じてレントゲンやMRIなどの画像検査を行います。
坐骨神経痛という症状名をつけることより、
「なぜ神経症状が出ているのか」
を確認することが重要です。
宝塚げんき鍼灸整骨院では何を確認する?
宝塚げんき鍼灸整骨院では、「お尻から脚が痛いから坐骨神経痛ですね」と症状名だけで施術を始めることはありません。
まず、
- 痛み・しびれの範囲
- 左右差
- 腰の動き
- 座ると悪化するか
- 立つ・歩くと悪化するか
- 脚の感覚
- 筋力低下がないか
- 仕事や運転時間
- これまでの診断・画像検査
などを確認します。
腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などが疑われる場合や、神経症状が強い場合は整形外科での評価を優先していただきます。
医療機関で大きな問題がなく、腰・臀部周辺の筋肉の緊張や身体の使い方などが症状へ影響している場合には、状態に合わせた施術をご提案します。
坐骨神経痛に鍼灸は使える?
慢性的な腰・お尻周辺の緊張や痛みなどに対して、状態に合わせて鍼灸を取り入れる場合があります。
ただし、鍼灸で椎間板ヘルニアそのものを元の形へ戻したり、狭くなった脊柱管を広げたりするわけではありません。
原因となる疾患と症状の程度を確認したうえで、身体の痛みや緊張をケアする方法の一つとして考えます。
症状が軽くなったら再発予防も
症状が落ち着いてきたら、ずっと安静にするのではなく、状態に合わせて日常の活動を戻していきます。
例えば、
- 座りっぱなしの時間を減らす
- こまめに姿勢を変える
- 無理のない範囲で歩く
- 急に重い物を持たない
- 長時間運転では休憩を入れる
など、普段の生活で症状を誘発している場面を見直すことも大切です。
宝塚市・阪急山本駅周辺でお尻から脚のしびれにお悩みの方へ
「お尻が痛いからお尻だけ揉む」
「脚がしびれるから脚だけ施術する」
だけでは、原因が見えてこない場合があります。
坐骨神経痛は一つの病気ではなく、その背景に腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などが隠れていることがあります。
特に症状が長く続く方、しびれの範囲が広がっている方、脚に力が入りにくい方は、一度原因を確認しましょう。
まとめ
坐骨神経痛は一つの病気の名前ではなく、お尻から太もも・ふくらはぎ・足などへ広がる痛みやしびれを表す症候群です。
原因には腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などさまざまなものがあります。
また、腰痛がほとんどなく、お尻や脚の症状だけが目立つこともあります。
強いストレッチや、お尻をゴリゴリ押すことを繰り返すのではなく、まず症状の範囲と、どの動作で悪化するのかを確認してみましょう。
脚の筋力低下、急激に広がるしびれ、排尿・排便の異常、会陰部の感覚異常などがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
宝塚市・阪急山本駅周辺で、お尻から脚にかけての痛み・しびれや坐骨神経痛にお悩みの方は、宝塚げんき鍼灸整骨院までお気軽にご相談ください。


