「久しぶりに会ったら、親の歩く速度が遅くなっていた」
「以前より歩幅が小さくなった気がする」
「最近、階段で必ず手すりを使うようになった」
「外出そのものが減っているみたい」
敬老の日や連休でご両親・祖父母と会ったとき、このような変化に気づくことはありませんか?
毎日一緒にいると少しずつの変化には気づきにくいものですが、久しぶりに会う家族だからこそ分かる変化もあります。
日本整形外科学会では、骨・関節・筋肉など運動器の障害によって、立つ・歩くなどの移動機能が低下した状態をロコモティブシンドローム(ロコモ)と呼んでいます。
運動器の機能低下は徐々に進むこともあるため、本人だけでなく家族が変化に気づくことも大切です。
今回は、親の歩き方を見て「以前と少し違う」と感じたときに、家族で確認したい7つのポイントを解説します。
- 「年齢だから仕方ない」で終わらせない
- チェック① 歩く速度が以前より遅くなっていない?
- チェック② 歩幅が小さくなっていない?
- チェック③ つまずくことが増えていない?
- チェック④ 椅子から立つのが大変になっていない?
- チェック⑤ 階段を避けるようになっていない?
- チェック⑥ 片脚をかばって歩いていない?
- チェック⑦ 外出する回数が減っていない?
- 歩くと脚がしびれて休むと楽になる場合
- 「足腰が弱っただけ」と自己判断しない
- 「小刻み歩行=老化」とも限りません
- 動画を撮っておくのも一つの方法
- 本人に「歩いてみて」とテストしすぎない
- 家の中も一緒に見てみよう
- 最近「転んだ」と聞いたら詳しく確認
- 突然歩き方が変わった場合は特に注意
- 家族が気づいたときの声のかけ方
- 敬老の日に一緒に散歩してみるのも
- こんな変化が続くなら整形外科などへ相談を
- 宝塚げんき鍼灸整骨院では何を確認する?
- 親の歩き方チェック|家族が見る7項目
- 宝塚市・阪急山本駅周辺で歩行や足腰の不安にお悩みの方へ
- まとめ
「年齢だから仕方ない」で終わらせない
年齢とともに歩く速度や筋力などが変化することはあります。
しかし、
- 急に歩きにくくなった
- 片脚だけ引きずるようになった
- 痛みをかばって歩いている
- 歩くと脚がしびれる
などの場合には、単純な加齢だけではなく、膝・股関節・腰・神経などの問題が隠れていることもあります。
「もう歳だから」と決めつけず、何が変わったのかを具体的に見てみましょう。
チェック① 歩く速度が以前より遅くなっていない?
一緒に外出したとき、以前なら同じペースで歩いていたのに、最近は後ろへ遅れるようになっていませんか?
例えば、
- 家族が何度も待つようになった
- 横断歩道を渡り切るのが不安になった
- 駅まで歩くのを嫌がるようになった
- 少し歩くとすぐ座りたがる
といった変化です。
日本整形外科学会では、階段の上り下り、急ぎ足、休まず2〜3km歩くことなどが難しくなってきた場合を「ロコモサイン」として紹介しています。
チェック② 歩幅が小さくなっていない?
歩く速さだけでなく、歩幅も確認してみましょう。
日本整形外科学会のロコモ度テストにも、歩幅から下肢筋力・バランス能力・柔軟性などを含む歩行能力を評価する「2ステップテスト」があります。
ただし、ご家庭で無理に最大歩幅を測定させる必要はありません。
普段の歩行を見て、
- 以前より小刻みになった
- 足があまり前へ出なくなった
- すり足のように見える
- 方向転換に時間がかかる
などの変化がないか確認するだけでも参考になります。
チェック③ つまずくことが増えていない?
「何もないところで最近よくつまずく」
という話が出たら、一度歩き方を確認してみましょう。
日本整形外科学会でも、家の中でつまずいたり滑ったりすることは、移動機能低下に気づくポイントの一つとして挙げられています。
例えば、
- つま先が床に引っかかる
- 段差で足を上げにくそう
- 家具につかまって歩く
- 方向転換でふらつく
といった様子がないか確認してみましょう。
チェック④ 椅子から立つのが大変になっていない?
歩いている姿だけでなく、立ち上がるところも見てみましょう。
例えば、
- 両手で机を強く押して立つ
- 何度も反動をつける
- 立った直後にふらつく
- 低い椅子を避けるようになった
- 立ち上がる瞬間に膝を痛そうにする
といった変化です。
膝痛がある場合、立ち上がる瞬間を避けるような身体の使い方になることもあります。
チェック⑤ 階段を避けるようになっていない?
以前は普通に階段を使っていたのに、最近は、
- 必ず手すりを使う
- 一段ずつ両足をそろえる
- 特に下りを怖がる
- エレベーターしか使わなくなった
という変化がある場合もあります。
もちろん、安全のために手すりやエレベーターを使うこと自体は悪いことではありません。
大切なのは、以前と比べて何が変わったのかです。
膝痛、脚の筋力低下、バランスへの不安などが関係していることもあります。
チェック⑥ 片脚をかばって歩いていない?
後ろから歩いている姿を見ると、左右差に気づくことがあります。
例えば、
- 右脚だけ歩幅が小さい
- 片脚を引きずる
- 身体が左右へ大きく揺れる
- 片側へ体重をかけたくなさそう
といった歩き方です。
その場合は、
「歩き方がおかしいよ」
と指摘するだけでなく、
「膝とか股関節、どこか痛くない?」
と聞いてみましょう。
膝や股関節の痛みを本人が我慢していることもあります。
チェック⑦ 外出する回数が減っていない?
歩き方だけでなく、生活そのものも大切なサインです。
以前は買い物や散歩へ出ていたのに、最近は、
- 家から出る回数が減った
- 近所でも車を使うようになった
- 旅行や外食を断るようになった
- 「歩くのがしんどい」と話すようになった
という場合があります。
その背景には、単なる体力だけでなく、膝痛、股関節痛、腰痛、脚のしびれ、転倒への不安などが隠れていることもあります。
「運動不足だからもっと歩いて」と言う前に、歩きたくない理由を聞いてみることが大切です。
歩くと脚がしびれて休むと楽になる場合
親御さんから、
「最近長く歩けへんねん」
と言われたときは、疲れるだけなのか、脚に症状が出るのかを確認してみましょう。
例えば、
- 歩くとお尻や脚がしびれる
- 立っていると脚が痛くなる
- 少し座るとまた歩ける
- 前かがみになると楽
という場合には、腰部脊柱管狭窄症などが関係する可能性があります。
宝塚げんき鍼灸整骨院の脊柱管狭窄症ページでも、歩行で脚がしびれ、休むと再び歩ける症状を紹介しています。
「足腰が弱っただけ」と自己判断しない
長く歩けなくなると、
「運動不足やから歩かせた方がいい」
と考えることがあります。
身体を動かすことは大切ですが、歩行距離が短くなった原因が痛みや神経症状の場合には、無理に歩く量だけを増やせばよいとは限りません。
まず、
- 痛くて歩けないのか
- しびれて歩けないのか
- 息切れするのか
- ふらついて怖いのか
- 単純に体力が落ちた感じなのか
を聞いてみましょう。
「小刻み歩行=老化」とも限りません
歩幅が小さくなった場合も、その見た目だけで原因を判断することはできません。
神経疾患などでも歩行に変化が現れることがあります。
日本神経学会では、パーキンソン病などで動作が遅くなる、転びやすくなるといった運動症状がみられることを説明しています。
また、パーキンソン病以外にも歩行障害を起こす疾患があります。
小刻み歩行を見ただけで病名を決める必要はありませんが、歩き方の変化が明らかで徐々に進んでいる場合には、医療機関へ相談しましょう。
動画を撮っておくのも一つの方法
ご本人の了承があれば、普段の自然な歩行を短い動画で残しておく方法もあります。
例えば、
- 普通に歩くところ
- 方向転換するところ
- 椅子から立って歩き始めるところ
などです。
数か月後に比較したり、受診時に普段の歩き方を医師へ説明したりするときの参考になることがあります。
ただし、動画のために速歩きや片脚立ちなど危険なことをさせる必要はありません。
本人に「歩いてみて」とテストしすぎない
歩き方が心配になると、
「片脚で立ってみて」
「もっと大股で歩いてみて」
「階段上ってみて」
と次々試したくなるかもしれません。
しかし、転倒する可能性がある方では、セルフテスト自体が危険になることがあります。
日本整形外科学会の2ステップテストでも、介助者のもと、滑りにくい床で、バランスを崩さない範囲で行うよう注意されています。
「できるか試す」より、普段の生活で起きている変化を観察する方が安全です。
家の中も一緒に見てみよう
実家へ行った機会には、歩き方だけでなく家の環境も見てみましょう。
例えば、
- 床に延長コードがある
- 小さなマットが滑る
- カーペットの端がめくれている
- 廊下が暗い
- 物が床に置かれている
- 脱げやすいスリッパを履いている
などです。
身体だけを鍛えるのではなく、転びにくい環境に変えることも大切です。
最近「転んだ」と聞いたら詳しく確認
「この前ちょっと転んだけど大丈夫やで」
と言われても、どのように転んだのか聞いてみましょう。
特に高齢の方では、軽い転倒でも骨折する場合があります。
転倒後に、
- 股関節・脚の付け根が痛い
- 手首が腫れている
- 背中や腰が強く痛む
- 歩き方が急に変わった
- 体重をかけると強く痛む
場合は、整形外科などで確認してください。
突然歩き方が変わった場合は特に注意
数か月かけて少しずつ歩く速度が変わった場合と、今日突然歩けなくなった場合は別に考える必要があります。
日本脳卒中協会では、脳卒中では症状が突然現れることが特徴で、
- 片方の手足や顔の麻痺・しびれ
- ろれつが回らない
- 言葉が出ない
- 急に立てない・歩けない
- 急にフラフラする
- 突然の視覚異常
- 経験したことのない激しい頭痛
などがみられることがあるとしています。
このような場合は「足腰が弱ったのかな」と様子を見ず、救急要請を検討してください。
家族が気づいたときの声のかけ方
本人に、
「歩き方おかしいで」
「歳とったな」
と伝えるより、具体的に聞く方が状況を把握しやすくなります。
例えば、
- 「最近、膝痛くない?」
- 「歩いたら脚しびれへん?」
- 「前より疲れやすくなった?」
- 「階段しんどくない?」
- 「最近転んだりしてない?」
と聞いてみましょう。
歩き方の見た目を評価するのではなく、困っていることがないかを聞くのがポイントです。
敬老の日に一緒に散歩してみるのも
特別なテストをしなくても、一緒に近所へ買い物や散歩へ出るだけで分かることがあります。
例えば、
- 歩く速度
- 休憩の回数
- 階段の様子
- 坂道での様子
- 歩いた後の痛み
などです。
無理に長距離を歩かせる必要はありません。
普段どおりの短い外出を一緒にするだけでも十分です。
こんな変化が続くなら整形外科などへ相談を
- 歩ける距離が徐々に短くなっている
- 膝・股関節・腰の痛みが続く
- 脚のしびれがある
- 片脚に力が入りにくい
- 何度も転倒する
- 歩き方の左右差が強くなった
- 立ち上がるのが明らかに難しくなった
- 歩行障害が徐々に進んでいる
症状に応じて整形外科や脳神経内科など、適切な診療科で原因を確認することが大切です。
宝塚げんき鍼灸整骨院では何を確認する?
宝塚げんき鍼灸整骨院では、歩きにくさや身体の痛みをご相談いただいた場合、歩き方だけを見て原因を決めることはありません。
状態に応じて、
- 膝・股関節・腰の痛み
- 脚のしびれ
- 関節の動き
- 立ち上がり動作
- 歩行時の左右差
- 普段の活動量
- 転倒歴
などを確認します。
骨折、変形性関節症、神経疾患など、医療機関での診断や治療が必要と考えられる場合は受診を優先していただきます。
医療上の大きな問題がなく、身体の動かしにくさや筋肉の緊張などが関係している場合には、状態に合わせた施術や運動をご提案します。
親の歩き方チェック|家族が見る7項目
- 歩く速度が遅くなっていない?
- 歩幅が小さくなっていない?
- つまずくことが増えていない?
- 椅子から立ちにくくなっていない?
- 階段を避けるようになっていない?
- 片脚をかばって歩いていない?
- 外出する回数が減っていない?
全部できるか試験する必要はありません。
「去年会ったときと比べてどうかな?」という目線で、普段の生活を見てみてください。
宝塚市・阪急山本駅周辺で歩行や足腰の不安にお悩みの方へ
歩き方の変化は、本人より家族が先に気づくことがあります。
歩幅が狭くなった、歩く速度が遅くなった、階段がつらそう、外出が減ったなど、以前との違いを感じたら、まず痛みやしびれがないか聞いてみましょう。
「年齢だから仕方ない」と決めつけず、必要な場合は医療機関で原因を確認することが大切です。
まとめ
久しぶりに親御さんや祖父母と会ったとき、「歩き方が少し変わった」と感じることがあります。
歩く速度、歩幅、つまずき、立ち上がり、階段、左右差、外出回数など、普段の生活の中に変化がないか見てみましょう。
歩行機能の低下は徐々に進むこともあり、家族だからこそ気づける変化もあります。
一方、歩くと脚がしびれる、関節が強く痛む、繰り返し転倒するなどの場合は、単なる運動不足と決めつけず医療機関での確認をおすすめします。
また、突然歩けなくなった、片側の手足に力が入らない、ろれつが回らないなどの症状がある場合は緊急性があります。速やかに救急要請を検討してください。
宝塚市・阪急山本駅周辺で、膝・股関節・腰の痛みなどが原因で歩くことに不安を感じている方は、宝塚げんき鍼灸整骨院までお気軽にご相談ください。
参考:公益社団法人 日本整形外科学会「ロコモティブシンドローム」
参考:日本整形外科学会 ロコモONLINE「ロコモ度テスト」
参考:公益社団法人 日本脳卒中協会「脳卒中の主な症状」


