「昨日ぎっくり腰になったけど、明日仕事に行っていい?」
「一日中寝ていた方が早く治る?」
「少し歩けるようになったけど、動いて大丈夫?」
急に腰を痛めた翌日は、こうしたことで迷う方が多いと思います。
いわゆる「ぎっくり腰」は正式な病名ではなく、急に起こった強い腰痛を表す一般的な呼び方です。
原因は一つではなく、腰の関節・椎間板・筋肉・靱帯などが関係する場合があります。
また、似た腰痛の中に椎間板ヘルニア、骨折、感染症など別の病気が含まれることもあります。
そのため、「ぎっくり腰だから○日で仕事復帰」と一律には決められません。
今回は、ぎっくり腰の翌日に仕事へ行ってよいか、どのくらい動いてよいか、整形外科を受診した方がよい症状について解説します。
まず「ぎっくり腰=腰の筋肉を痛めた」とは限りません
ぎっくり腰という言葉は、原因を示す診断名ではありません。
日本整形外科学会では、急に起こった腰痛について、腰の関節・椎間板・筋肉・腱・靱帯などさまざまな組織が関係する可能性を説明しています。
また、脚の痛み・しびれ・力の入りにくさなどを伴う場合には、腰椎椎間板ヘルニアなど別の病態も考える必要があります。
ぎっくり腰の翌日、ずっと寝ていた方がいい?
痛みが強いと、
「できるだけ動かず、一日中ベッドで寝ていた方がいい」
と思うかもしれません。
しかし、重い病気や骨折などが否定されている一般的な急性腰痛では、長期間のベッド上安静が必ずしも有効とは限りません。
厚生労働省で公開されている腰痛診療の資料でも、急性腰痛では痛みに応じて活動性を維持する方が、ベッド上安静より機能回復に有利とする報告が紹介されています。
もちろん、痛みを我慢して無理に動く必要はありません。
「完全に寝たきり」でも「痛くても通常どおり」でもなく、痛みの範囲で少しずつ日常動作を行うという考え方です。
翌日はどのくらい動いていい?
強い神経症状などがなく、少し動ける状態なら、
- トイレへ歩く
- 短時間立つ
- 家の中を少し歩く
- 楽な姿勢へこまめに変える
など、必要な日常動作から始めます。
「運動しないと治らない」と考えて長時間歩く必要はありません。
反対に、数時間同じ姿勢で固まったままにする必要もありません。
ぎっくり腰の翌日、仕事へ行っていい?
これは仕事内容と症状によって変わります。
例えば、
- 座っていても強く痛む
- 立ち上がるのがかなり困難
- 普通に歩けない
- 身体を支えないと移動できない
状態で無理に出勤する必要はありません。
特に仕事中の安全を確保できない場合は、休む・業務内容を変更するなどを検討します。
デスクワークなら行ってもいい?
「座り仕事だから大丈夫」とも限りません。
急性腰痛では、長時間座った姿勢がつらい方もいます。
出勤する場合は可能であれば、
- 長時間座り続けない
- ときどき立つ
- 痛みが強くなる姿勢を続けない
- 荷物を持つ作業を減らす
など調整できるとよいでしょう。
「会社へ行けた=普段どおり働ける」ではありません。
立ち仕事・力仕事は特に慎重に
仕事で、
- 重い物を持つ
- 何度も前かがみになる
- 身体をひねる
- 長時間立ち続ける
必要がある場合は、急性腰痛の翌日に通常業務へ戻るのが難しいことがあります。
痛みをかばった状態で重い物を持つと、転倒など別の事故につながる可能性もあります。
復帰時期は「何日経ったか」だけでなく、必要な業務動作を安全にできるかで考えましょう。
車の運転は?
腰が強く痛むと、
- 乗り降り
- 後方確認
- 急ブレーキ
- 長時間座る
といった動作が難しくなることがあります。
身体を十分に動かせず安全確認が難しい場合には、無理に運転しないでください。
痛み止めなどを使用している場合も、眠気など薬の注意事項を確認しましょう。
コルセットは使った方がいい?
急性腰痛でコルセットが使用されることがあります。
動作時の不安を軽くしたり、腰を支える目的で使われる場合がありますが、すべての人に必須というものではありません。
また、長期間ずっと装着すればよいとも限りません。
使用について迷う場合は整形外科などで状態に合わせて相談しましょう。
翌日にストレッチした方が早く治る?
腰が固まった感じがすると、強く伸ばしたくなるかもしれません。
しかし急性期に、
- 限界まで前屈する
- 腰を大きく反らす
- 身体を強くひねる
必要はありません。
特に動かした瞬間に鋭い痛みが出る場合は、その動きを繰り返さないようにしましょう。
痛みが落ち着いてきた段階で、状態に応じた運動を考えます。
マッサージで強く揉めば早く治る?
急な腰痛が出た直後に、
「硬いところを強く揉めばほぐれる」
とは限りません。
痛みの原因が筋肉だけとは限らないからです。
強い痛みや神経症状がある場合は、まず原因を確認することが大切です。
朝より翌日の方が痛いこともある?
急性腰痛では、痛めた直後より数時間後や翌日に痛みを強く感じる場合もあります。
だからといって、翌日痛いだけで必ず重症というわけではありません。
一方で、
- 急速に悪化している
- 安静でも非常に強く痛む
- 脚の神経症状が出てきた
場合は、単純な腰の捻挫などと自己判断しないようにしましょう。
脚まで痛い・しびれる場合
腰だけではなく、
- お尻から脚へ痛みが走る
- 脚や足がしびれる
- 足に力が入りにくい
場合は、神経が関係する症状も確認します。
日本整形外科学会では、急性腰痛に脚の痛み・しびれ・筋力低下などがある場合、椎間板ヘルニアなどの可能性もあるとしています。
こんな場合は早めに整形外科へ
次のような症状がある場合は、単なるぎっくり腰として長く様子を見ないようにしましょう。
- 安静にしていても非常に強く痛む
- 痛みがどんどん悪化している
- 発熱を伴う
- 脚のしびれや筋力低下が強い
- 尿が出にくい、尿漏れなど排尿の異常がある
- 大きな転倒や事故のあとから痛い
日本整形外科学会でも、こうした症状がある腰痛は速やかに整形外科で確認するよう案内しています。
高齢者の急な腰痛は骨折にも注意
特に骨粗鬆症がある方では、大きな転倒がなくても脊椎の圧迫骨折などが起こることがあります。
「重い物を持っていないから骨折ではない」とは限りません。
高齢者で突然強い腰痛が出た場合や、転倒後から痛む場合は整形外科で画像検査などを受けることをおすすめします。
ぎっくり腰の翌日チェック
- 家の中を安全に歩ける?
- 脚のしびれ・力の入りにくさはない?
- 安静にしていても強く痛まない?
- 仕事に必要な動作を安全にできる?
- 痛みが急速に悪化していない?
「○日目だから大丈夫」というより、このような状態を確認しながら動く量を決めましょう。
整骨院で健康保険が使える場合は?
例えば、
「重い荷物を持ち上げた瞬間に腰をひねって痛めた」
など、負傷原因が明確な急性の腰部捻挫などでは、健康保険が適用できる場合があります。
ただし、急に腰が痛くなったというだけで自動的に健康保険となるわけではありません。
受傷原因・症状・経過などを確認したうえで適用可否を判断します。
宝塚げんき鍼灸整骨院では何を確認する?
急性腰痛でご来院いただいた場合は、
- 何をして痛めたか
- どの動作で痛むか
- 歩行できるか
- 脚への痛み・しびれ
- 筋力低下がないか
- 転倒や外傷の有無
- 過去の腰痛歴
などを確認します。
骨折、神経症状、内科的疾患などが疑われる場合には、整形外科など医療機関での評価を優先していただきます。
大きな問題がなく、外傷性の腰痛などと考えられる場合には、状態に合わせた施術をご提案します。
宝塚市・阪急山本駅周辺でぎっくり腰にお悩みの方へ
ぎっくり腰の翌日は、「動くか寝るか」の二択ではありません。
強い神経症状などがなければ、痛みの範囲で必要な日常動作を行いながら、無理な作業を避けていくことが大切です。
仕事へ戻れるかどうかも、日数だけではなく、仕事内容と現在の身体の状態で考えましょう。
まとめ
ぎっくり腰の翌日は、ずっとベッドで安静にすることが必ずしも最善とは限りません。
重い病気や骨折などが疑われない一般的な急性腰痛では、痛みに応じて日常生活の範囲で少しずつ身体を動かすことが考えられます。
ただし、仕事へ無理に戻る必要はありません。重い物を持つ、何度も前かがみになる、長時間同じ姿勢を続けるなど、仕事内容によって調整が必要です。
脚のしびれ・筋力低下、発熱、排尿の異常、安静でも非常に強い痛みなどがある場合は、単なるぎっくり腰と自己判断せず整形外科を受診してください。
宝塚市・阪急山本駅周辺で急な腰痛やぎっくり腰にお困りの方は、宝塚げんき鍼灸整骨院までご相談ください。

